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カテゴリ:ガソリンタンクの加工の仕方( 4 )

Katagiri / MOTOR ROCK

ガソリンタンクの加工の仕方④

今日は意外とアクセスが多いガソリンタンクの加工の仕方です
今回は上下の幅詰めについて書きますよ。
a0139843_21135997.jpg

作業前に2点ほど重要事項
①どんなタンクにしたいのか? これが作業前に頭にあることです。

②なぜ平板から作らず、既製品を加工して製作するのか? その理由を忘れない事

①は大きく分けて2種類
一つは底板接合部を切りっぱなしなデザインに
スポーツスターのタンクがその代表ですね、板金の基本としては完全に手抜きなのですが
あえてそうすることで
体全体をシャープな印象、
もしくはビンテージレーサーの手作り感あふれた雰囲気を狙えます。
a0139843_21280570.jpg
もう一つは底板接合部を丸く曲げて
タンク自体をリサイズして、初めからそうだったような・・・
本当に一から作ったようなタンクにしたいときに施行します。

要は改造したタンクに見せたいのか? それとも改造したタンクに見せたくないのか? 
ってことですね

問題なのは後者これについて後程書いていきますね
前者についてもウンチク沢山ありますが、それはもう少し先になります
a0139843_21331161.jpg
②のなぜ既製品を加工するか? ですが
これは技術不足を補うためと作業時間を短縮して安価に収めるためですね。
平板からたたき出したほうが、自由に そして良い物ができます。
(製造業の方ならわかりますよね?
一から作る場合と
既に出来上がった物を寸法を変えて作り直す場合どちらが良い物ができるか?)

なにが言いたいかといいますと、
手間をかけたら既製品を加工してる意味がないということです。

以上を踏まえて実作業のポイントに入ります
まず裁断箇所これはタンクの種類によってかわります。
1Rタンクの場合(タンクの種類についてはガソリンタンクの加工の仕方① 参照)
a0139843_21520799.jpg
底板まで丸くなってますので、リサイズしたい場合は真ん中 変化を付けたい場合は下側に寄せて切ります
下側に寄せて切る場合はカット面を切りっぱなしにするか 内側に板金して4Rタンクに変えてしまうかの選択肢があります
詳しくは次の2Rタンクと4Rタンクのカットの仕方を見てくださいね。
a0139843_21583049.jpg
はい 上の画像は悪い例です

2Rタンク・4Rタンクを自然に丸くしたい場合ですね
(底板接合面を切りっぱなしの場合は好きなところでカットすればよいです)
よくあるカットして詰める分、寸法が足りなくなる部分を追加、もいくは余る部分を左右にカットして帳尻合わせ
これ最悪です(ダメではないですが)

溶接個所を決めるルールとしてアールの頂点を理想として、
なるべくフラットな面は避けます
正しいカットの仕方と理由を含めて次書きます

今日はここまで

お疲れさまでした。




Katagiri / MOTOR ROCK by motorrock | 2018-04-19 21:44 | ガソリンタンクの加工の仕方

ガソリンタンクの加工の仕方③

 今日はガソリンタンクの加工の仕方続きです。
仮溶接と溶接です。
a0139843_21260422.jpg
まずは点付けです。 
50mmぐらい間隔で複数箇所溶接します。
両端を溶接してからではなく片側から順番に仮溶接していきます。
(写真では端面を折り返してリブを立ててますね、でもこれ本当は良い方法ではありません
本来はフラットな状態に仕上げてから
治具をつかってプレス加工でリブをつけるのが正解です
溶接で肉盛りしたり削って成型するような手法は薄肉の板金では御法度、
板材のまま求める形に成型する手法を考えることが上達の近道です。
写真のタンクは・・・・治具を作るのが面倒くさくて・・・ゴメンナサイ只の手抜きです)
a0139843_21545904.jpg
話がそれました。リブについてはまたこんど
点付けで大事なのは板と板が互い違いにならないこと、
重なってしまったりしたらゴミ同然です
上の絵は悪い例ですね
a0139843_21525967.jpg
こちらが良い例
両端をを点付けするのではなく、片側から止めるのは
二つのパネルの端面の円弧の長さが同じでない場合、
必ず余った部分がずれてしまうからです
手作業の誤差の辻褄を合わせる部分を踏まえて作業工程を考える 基本ですね
a0139843_23002503.jpg
とはいっても、仮付けしてくうちに歪んでしまったりします。
ボクは写真のように細いマイナスドライバーで板を上下に押しながら
点付けしていったりします。もちろん時には当て金とハンマで成型したりもしますよ
a0139843_23034273.jpg
沢山仮付けするのは、本溶接の時に熱で収縮して
板の合わせ面がずれないようにするためです。
合わせ面のズレをとことん嫌うのは、
溶接後のスムージングやハンマーによる成型作業を楽に進めたいからです。
板が重なってしまったりしたら
殆どハンマーによる板金作業はできなくなるといっても過言ではありません。
a0139843_23141686.jpg
次は本溶接ですね、仮付けと違い今度は両端→真ん中→両端→両端の順番で
今溶接した箇所より遠い箇所を30mmぐらい溶接していきます。
母材に熱がこもるのを避けるためですね。冷ましながら溶接するわけです。
パテ成型はもちろんハンマーやドリーなどの当て金、イングリッシュホイールなどの重機を使うとしても
次の作業を少しでも楽にするため、丁寧な作業が大事です。
a0139843_23260258.jpg
溶接終了、ビードの周りの変色した部分の広さで
どの程度の熱が加わったかよくわかりますね
沢山溶かしたら良いって訳でもなく
特に薄肉の素材に関しては裏まで溶けるギリギリを狙います
溶かし過ぎて裏が出すぎるとフラットにスムージングする際、次の作業が大変になります。
a0139843_23314179.jpg

タンクの形状や求める仕上がりによってはバックシール
(治具で裏からアルゴンガスを当て酸化を防ぎ、冷却しながら溶接する手法)
をしながら溶接したりします。
a0139843_21501277.jpg
綺麗な溶接ビードが引きたいのではなく、あとから板金成型する際に楽したいからです。

ナマケモノなボクは次の作業をどうやって楽するか いつもそればかり考えてます

今日もお疲れさまでした。




Katagiri / MOTOR ROCK by motorrock | 2018-04-04 22:57 | ガソリンタンクの加工の仕方

ガソリンタンクの加工の仕方②

 今日はオフラインでしたね 皆さん楽しい買い物はできましたか?
ヒョードー君バイク貸してくれてありがとね、お疲れさまです。

さてさてガソリンタンクの加工の仕方 その②です
まずは基本中の基本の幅詰め
a0139843_21043804.jpg
半分に切って細くする奴です
写真のようにV字にカットして前だけ細くしたり
逆に切って後ろだけ細くすることもできます
セパハンの付く車体は前を細くしたり、シートの形状に合わせて後ろを細くしたり
他の取り付け部品にあわせたりするときにそーします
でもそれだけじゃないんです
a0139843_21065274.jpg
上下にV字に切って上側を細くしたり 逆に下側を細くしたりできます

ちなみにタンクの上側を細くすると視覚的にはタンク自体は小さく 平たい印象に
見た目より容量が入るようになります。

逆に下側を細くすると、タンク自体は大きく グラマラスな印象になります
見た目より容量は入らなくなります。

一般的にスポーツスタータンクなど平面が多くアールが少ないタンクは
車両全体のカッコイイシルエットを構成するために
タンクのシルエットの印象が薄くなりがちなので
下側を細くしてタンク自体の印象を強い物にすることが多いです。

たかがカットでも4通り
リブを立てたり、板金の仕方でさらに3通り 大まかに12種類の方法があります
最低でも完成車両のイメージが頭の中にないと意味がありませんが
その都度使い分けてます。
お客様に相談しても混乱される場合が多いので
細くするか太くするかの打ち合わせをして
他の会話でその人の好みを探り
僕の独断と偏見で決めてます。
(デザインスケッチや粘土などでサンプルを作ってくるぐらいコダワリが強いお客様や
完成車両のイメージがハッキリしてるお客様の場合はそれを忠実に再現します)

まだまだ続きますよ。次は仮付け・溶接編です

Katagiri / MOTOR ROCK by motorrock | 2018-04-01 21:22 | ガソリンタンクの加工の仕方

ガソリンタンクの加工の仕方①

 今日は、ガソリンタンクの加工の仕方について書きますよ。
普通のお客様にとっては関係ないことです。
改造バイクに関わる業者様や
なんでも自分でやりたい個人様の参考になればと思ってますが、
あくまでボクのやり方・考え方 良いとこ悪いところあると思いますので
自分で考えてその人なりのベストを追求してもらえたらと思います。

長くなりますので数回に分けてかきますね
a0139843_21283262.jpg
まずは、チョップタンクの作り方
純正のガソリンタンクや汎用品を加工して、小さくしたり 大きくしたり 凹ましたり 
リブを付けたりして
オリジナルのタンクを作る方法です
一般的にカスタムショップのワンオフタンクは
この製作方法で製作しているものが多いです。
利点としては

・平板から叩き出すより大幅に時間を短縮できる

・ベースのタンクの形であらかじめ完成後の形を想像しやすい

・ハンドメイドの板金では難しい・エッジや極小アールを表現できる

・ビンテージ デッドストックなどなど付加価値の高いベースタンクを使用することで
 顧客満足を高めることができる

そんなところですかね

今回は良くある左右・上下の幅詰めタンクについて解説します

んで
まずはベースとなるタンクの種類、大きく分けて3種類、素材の板厚の違いで6種類あります
それぞれ作業内容が微妙に違ってきます。

まずはこれ

断面を見てもらえばわかると思いますが、上面のR 上面から側面に変わるR 
側面はほぼフラットで構成されてます
スポーツスタータンクがその代表ですね 
センターに継ぎ目が無くプレスでドカーンと抜いてる
コストパフォーマンスの高いタンクです
僕はこの形状を2Rタンクと呼んでます
(実際は3字曲線で構成されているので無限のRの集合ですけどね)
a0139843_21423469.jpg
次はコレ 上面のR 側面のR 下面のR 底板のR 全てが曲面で底板がない形状のタンク
マスタングタンクやエッグタンクの形状です
ボクはこのタイプを1Rタンクと呼んでます
a0139843_21480825.jpg
最後はコイツ 上面のR 上面から側面に変わる小さなR 側面のR 側面から底板に繋がる小さなR
画像はボンネビルタンクですが、純正のガソリンタンクに良くある形状です
このタイプは4Rタンクと呼んでます
a0139843_21534666.jpg

それぞれ近年の日本車純正の板厚0.8MMと外車・旧車の板厚1.2MMがあります


大きく分けて1Rタンクとそれ以外では加工方法が違います

・・・・疲れた
今日はここまで、本気で長くなりますので続きは明日書きます
マニアック過ぎると思います、
完全にプロ向けに書いてますので興味の無い方はスルーでお願いします。

今日もお疲れさまでした。




Katagiri / MOTOR ROCK by motorrock | 2018-03-25 22:02 | ガソリンタンクの加工の仕方